社内イベント

社内イベント「ホノルルマラソン」

■毎月の旅行積立と手当の一部を充当して行く社員旅行

「単なる物見遊山じゃない自分に何かチャレンジする旅行を」と会社が考えた。
夏、突然代表からの電話。「ホノルルでマラソンを走るぞ」
ということで社員旅行はハワイ、ホノルルマラソンに決定。(涙)
初の試みということで、走れそうな僕と先輩に声が掛けられたのだ。
計4名の少人数でマラソン参加が決定。(他の社員は台湾旅行)
もちろん僕はマラソンなんて初挑戦!!42kmなんか走ったことが無い。
楽しみな反面、不安もいっぱい・・・
練習しなくては!!!!

そんなこんなで僕のトレーニングが始まった。
幸い、以前から体重を落とすため自主的に走っていたので、トレーニングというよりもいつも通りといった具合で走り続けられた。
平日仕事終わりと毎週土曜日の朝で、だいたい週に3回のペースで走り続けた。
寒くなるにつれ、走る距離を長くしてマラソンを意識して走り始める。

不思議なもので、走り続けると走るのが楽しくなってきた。
時には出張先の福岡や、愛媛でも走る。
土地勘のないところを走るのはとても新鮮だった。
「出張先でも走れば大丈夫だろ!!」と自分に言い聞かせ、4ヶ月が過ぎた。

関空からホノルル空港へはおよそ7時間。
飛行機の中のことをほとんど覚えてないということは爆睡していたのだろう。

■そしてホノルル着!!

マラソン本番まで2日と半日はフリータイム!!
早速カメハメハ大王や、アロハタワー等を観光。
昼食にThis is America!!と言わんばかりのハンバーガー。
天気も良いし、暖かい・・・と思いきや突然のスコールに見舞われる。

しかし、ハワイという所は素晴らしく居心地がいい。
海岸沿いのジョギングも実に気持ち良い。
買い物もとまらない。
そして何よりも夕焼けに染まる浜辺が格別に美しい。

ホノルルマラソンphoto1

マラソン前夜。寝なくちゃいけないのは自覚していたが、アドレナリンが止まらないのだ。
眠れない・・・
結局3時間程度の睡眠のみで初マラソンに挑むことに。(涙)
前日に購入したパサパサのおにぎりとバナナを頬張りながら、ウェアに着替える。
スタート会場まではバスで移動。
早朝3時というのに人が溢れていた。
とりあえず、大渋滞になる前にトイレに駆け込む。

スタート1時間前からスタンバイ。
ホノルルマラソンは目標タイム毎にスタートラインが定められている。
ちなみに僕は目標タイム4~5時間のスタートラインで待っていたが、あまりに暇だったので競技者向けのスタートラインを覗きに行ってみた。
世界が違った。
国籍も人種も様々、みんな入念なストレッチを行っていた。
そして皆やたらと肌を露出していた。
まさしくオリンピックで見るマラソン選手のようなウェア。
完全に場違い・・・
というわけですぐに自分のスタートラインへ

■そしてついにスタートの時が!!

AM5:00
俳優の細川茂樹さんがスターターピストルの引き金を引くと共に、
僕を含めランナー達の背後から「ドーンッ!!」
まだ暗いホノルルの空に花火が豪快に打ち上げられる。
マラソンというか、お祭り!!
みんな陽気に歓声を上げ、写真を撮りだす。
これから地獄のような42.195㌔が待っているというのに。

ホノルルマラソンphoto2

コースの詳細はダウンタウン、ダイアモンドヘッド、高速道路、高級住宅街、ダイアモンドヘッド、を走り抜けるコース。

まずは暗闇の中のダウンタウン。
ビルの間をクネクネ走り抜ける。
途中クリスマスツリーや雪だるま、サンタ等のイルミネーションがキラキラ輝いていた。
走るのをやめて撮影する人も多くいた。

ホノルルマラソンphoto3

AM6:30
ダウンタウンを走り抜け、ダイアモンドヘッドに差し掛かる。
少しずつ日が昇り始め、周囲が明るくなってきた。
ダイアモンドヘッドには最初の難関、長い上り坂が待ち構える。
この上り坂は「勢いよく走り抜ける欲望を抑えることが完走するためのポイント」と代表に叩き込まれていたため、ペースを抑えながら走る。
後続のランナーに次々と抜かれていく。
悔しいが、後のことを考えペースを守り続けた。

AM7:00
完全に日が昇り明るくなった頃、高速道路を走っていた。
僕はホノルルマラソンの雰囲気に慣れたのか、走ることに飽きたのかは定かではないが、沿道の応援してくれる現地の人達やボランティアの方々とコミュニケーションをとることを覚えた。
「Alohaaaaaaa!!」
「Yeaaaaaaaah!!」
と意味もなく叫ぶと、100%返してくれる。
「Alohaaaaaaa!!」
「Yeaaaaaaaah!!」
実に楽しい。テンション上がりまくり!!
「これがホノルルマラソンかぁ」としみじみ思いながら走っていると、前方にテレビカメラがあるランナーと併走していることに気付く。
近づいてみるとビーチバレーの妖精・浅尾美和じゃないか!!
とりあえず彼女へアピールするため僕も併走。
なんにも生まれるはずもないのに。

彼女に負けまいと今まで時速10㌔未満をキープしていたのに、ここから時速10㌔をオーバーしてしまう。
これが後に悲劇をもたらすことも知らずに快調にペースをあげてしまった。

AM8:00
30㌔地点までは順調に走り続けた。
しんどくもなく、特に痛みもなく。
異変が現れたのは高速道路終盤の35㌔地点から。
右足太ももに軽い痙攣が。
まずい・・・まだ7㌔もあるのに。
今度は左太ももにも軽い痙攣。
そして両足ふくらはぎにも。
ついに歩いてしまう。
マラソン前によく代表に「絶対歩くなよ!!」と言われていた。
それに対して僕は「絶対に歩くもんか!!」といつも心の中で叫んでいた。
だから自分の中で歩くことにすごい葛藤があった。
ただ少し歩かないと両足が完全に攣ってしまうと思ったので「仕方ない!!」と自分にそう言い聞かせていた。
今もそう思っている。

苦しい顔して足を引きずってると、沿道の人達から日本語で
「アトスコシ!!ガンバッテ!!」
と励ましの言葉をたくさん頂いた。
すると不思議と走り出せる。
これぞ応援の力。
最後の上り坂のダイアモンドヘッドを時々歩くも、応援の力を借りてなんとか走り切った。

あとは最後の直線、カラカウア通りのみ!!
目指すはあの「FINISH!!」
やっと見えた「FINISH!!」

ホノルルマラソンphoto4

カラカウア通りの両サイドには人、人、人!!
応援の方やボランティアの方で埋め尽くされている。
ここでテンションMAX!!
知り合いもいないのに、意味もなく人々に向かって叫びまくる!!
みんな歓声で応えてくれる!!
めちゃくちゃ楽しい!!

■そしてついに念願ゴール!!

無事完走!!
タイムは4時間15分48秒!!
初挑戦にしてはなかなかの好タイムではないかな!?
とりあえず無事完走でホッと一息。

ゴール後は言うまでもなく、僕の足は棒と化した。
とにかく座るのも、立ち上がるのも辛い。
ただ、ホノルルマラソンは本当に素敵なイベントだと実感した。

応援してくれる人から元気とパワーをもらい、
エイドステーションで働くボランティアの方々の温かさを感じ、
完走後に得られた達成感・充実感は今でも僕の財産になっている。(岡嶋筆)

特別版・社員旅行、代表他3名全員完走。他の社員達にも刺激となり再度催行予定。今のところ別の8名の社員が練習を開始、42.195kmを走るべく、1人1人のドラマが始まった。



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